紙による空と空間の征服へ
1782年12月17日、モンゴルフィエ家の中庭では、奇妙な形をした大きな紙袋が膨らみました。やがて紙袋が立ち上がり、地面を離れ、宙へと浮き上がりました。空を飛んだ紙袋は川を越え、やがて丘の上に軟着陸したのでした。ジョゼフ・モンゴルフィエとエティエンヌ・モンゴルフィエの兄弟は、この日ついに古代のイカロスの夢だった「人はいつか鳥のように空を飛ぶだろう… 」という予言を実現したのでした。1782年は、ラヴォワジェが水の組成を明らかにした、科学の進歩に決定的な年でした。
ヴィダロン製紙工場の庭で初の熱気球飛行、1782 年12 月14 日 © Musée des Papeteries Canson et Montgolfier