デジタルアート&写真製品の印刷では、オリジナルのマスター作品の取り扱いと同程度の十分な注意が必要です。用紙あるいはキャンバスの取り扱いに際しては、印刷前、印刷後ともに、最大限の注意を払ってください。特に、次の各点にご注意ください。
  1. 用紙またはキャンバスの表面は、指で直接触ることを避け、触れるときは必ず手袋を着用してください。インク受容層は吸収性が高いため、手で触れた部分には、印刷後に脂汚れや脂じみのようなものが現れるおそれがあります。この場合、汚れを消したりぼかしたりすることはできず、印刷したプリントにはっきりと損傷が残ります。
  2. 用紙には過度の機械的ストレスがかからないようにしてください。
  3. 用紙およびキャンバスは、コーティングを施した面に印刷を行ってください。Canson® Infinityの箱を開くと、すぐ見える側に、保護用の小袋に(「上向に印刷する」参照)ラベルでマークがついています。
  4. Canson® Infinity の製品と互換性をもつメーカーのプリンタであれば、用紙のセットはメーカーの解説どおりに行ってください。Canson® Infinity の製品は、すべてDFAPラージフォーマット用プリンタと互換性を持ちます。デスクトップ用プリンタについては、ユーザーガイドからの厚みと強さの許容範囲をチェックしてください。プリンタのメーカーの指示に従うか、予備のテスト紙で作動テストを行うことを推奨します。
  5. プリンタ設定を行うときは、プリンタおよび印刷する製品に合わせた適切なICCプロファイルをウェブサイトからダウンロードしてください。(「ICCプロファイル」を参照)プリンタのドライバ調整は、このプロフィールに基づいて行うため、インストールの際は十分ご注意ください。ウェブサイト上で該当のプリンタが見つからない場合は、FAQ「染料インクのプリンタでCanson紙を使用する方法」を参照してください。(「カラーマネジメント」の章を参照。)
  6. インクが完全に乾くまでは、保存、枠の取り付け、展示作業を行わないでください。乾くまでの時間は、用紙で数時間、キャンバスでは24時間かかります。
  7. 記憶装置について
    - 太陽光、極端な温度あるいは湿度レベル環境下では、印刷したプリントの耐光性が減少することがあります。
    - インク受容層を保護するために、用紙とキャンバスは、必ずオリジナルのパッケージ(PEポリエチレン袋あるいは箱)に入れて保管してください。
    - 印刷したプリントの近くには、ペンキ、ニスあるいは溶解力のある溶剤をおかないでください。
    - 印刷したプリントに枠を取り付ける際には、専用の無酸性の保管向けの接着剤や糊料のみを使用してください。
  8. 印刷したプリントの取り扱い:
    - 綿手袋の使用を強く推奨します。
    - インク受容層が損傷するおそれがあるため、別の用紙との摩滅を避けてください(特にマットコーティング紙)。
    各Canson® Infinity製品は、一枚ずつ、無酸性の絹あるいはクリスタルペーパーあるいはPE/PPスライドにはさんで保管してください。